店内にいると、お客さんの会話が何気なく聞こえてきます。

「AT機が・・・」「ストック機が・・・」「順ハズシが・・・」「サボハニが・・・」

OH! オキャクサン、ココハニポンデ～ス！　ニポンゴデシャベッテクダサ～イ！

全然言ってるイミが分かりません。

それほどスロットが分からない私にも、優しくいろいろ教えてくれる親切な常連のお客さんがいます。

その人の隣で練習でスロットを回してると、

「コインはこれくらいひとつかみで持つ！」とか

「左手にコイン、右手にコインと両手で打つもの」とか教えてくれるのです。

・・・でも私の左手にはタバコ、右手はボタンを押している。・・・手がひとつ足りません。

そう言いながらも、そのお客さんは昨日、「デストロイヤー」で『千両箱』をたっぷり2箱分メダルを出し、「さんざん演出も見たし、もう満腹～ッ」と言ってご満悦で帰って行きました。

しかし今日は、「爆風」で「ランナー」の歌が流れるまでがんばるそうです。

「・・・そんなに「ランナー」が聴きたいなら、なんならアタシが歌いましょうか？」

と言ったところ、

「いいッ！　違うんだッ！　ここで流れるのに意味があるんだッ！」

と言って大拒絶されました。・・・・歌うのにィ。